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強制送還???
入国審査のゲートにいつものように入ると何故かいつも数分の手続きが今までの出入国の経歴や所持金についての質問を細かく質問され、30分。挙げ句の果てに審査官にパスポートを取りあげられ空港内の移民局取調室へ。
 
取調室では色々な人種の人間が20畳ほどのスペースで10人前後待たされており1人づつ移民局審査官に呼ばれて尋問を受けている。取り調べの理由は出入国が頻繁でビジネスビザなしに仕事をしている点。当時、買い付けの為にニューヨークはもちろん、韓国やタイなど月に1、2回は行ったり来たりしていた。
 
片言の英単語で説明してもまったく聞き入れてもらえず結局、その場で手錠と足錠まで!ドラッグディーラーの疑いをかけられた如く、スーツケースやカバン、コンタクトケースの中まで入念に取り調べ。服もすべて脱がされ検査、夕方の到着時間から始まった取り調べが完全に終わったのが夜中過ぎ。この間、私は手錠と足錠をかけられたままで何もできず当然、わざわざ空港に迎えに来ていた奥さんに連絡もとれず。
 
所持品からは当然、何も見つからずこれで釈放かと思いきや手錠をされたまま護送車へ押込められ空港近くの留置場へ。空港から車で15分程度の倉庫街の古びたビルのシャッターが開きそこにまた数人の制服が怖そうな顔でお迎え。よくアメリカ映画で出てくる番号付のオレンジ色の囚人服
と毛布とハンバーガーを渡され先ずシャワー。数人の監視の元、囲いも無いシャワー室で
手早くシャワーを浴び、渡されたブカブカの靴で留置場へ。
 
大きな倉庫のようおなスペースに安っぽいパイプベッドが規則的に並んでるだけの殺風景な留置場。50人ほどで監視員が数人待機する薄暗い。トイレとシャワーは同じ空間にあり、仕切りも無く丸見え状態。私が入るといきなり薄暗い中から怪しげな囚人たちがゾロっと寄って来た。日本人が来る事が少ない為か色々な質問をされた。入国時のトラブルで留置されている人ばかりでそれほど危険な感じもなかったがやはり眠りにつけなかった。
 
翌朝はプラスチックのトレーにカラフルなコーンフレーク牛乳パック、缶詰ミックスフルーツとアメリカ映画の給食のような朝食を済ませ、しばらくすると番号で呼ばれ、強制送還と言う事でまた護送車で空港へ。結局、何も不審物は見つからなかったが、日本へ強制送還。パスポートにも10年間入国不可の大きなスタンプを押された。何と!他の搭乗客に「犯罪者?」と鋭い視線を受けながらビジネスクラスの席まで手錠のまま。前日の飛行機と同じフライトアテンダントさんだったので手錠姿の私に思わず「どうなさったんですか?」と驚きが隠せない。「いや~実は色々とあって・・・」と帰りの飛行機での話題も盛り上がった。。。
「10年間アメリカ入国不可」へ続く。。。
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